多摩市民「九条の会」

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zoom RSS 「官」のツケは住民が払う 多摩のこれから その2

<<   作成日時 : 2006/03/03 04:56   >>

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永山駅近くの空地(諏訪1丁目68番地)に高層マンションの建設計画があるという。住環境を破壊されてはかなわんと近隣住民が反対運動を起こしているが、どうなるか予断を許さない。「多摩のこれから その1」で述べていた危惧が、「その2」を準備している間に現実のものとなってしまった。このマンションについて、詳しくは『多摩ニュータウンタイムズ』3月1日号のトップ記事をごらん頂きたい。

こうした大型マンションは東京近郊のあちこちで建てられているが、最近多摩周辺で特に多いのには、前回述べたように構造改革、特に土地利用に関する規制緩和が関係している。具体的には、多摩ニュータウン開発の主導権を握っていた(そして事業の収束を決めた)都市再生機構(以下、都市機構)が関係してくる。「官から民へ」というスローガンにおいて言われている「民」とは、小泉構造改革においては「企業」を意味することが圧倒的に多い。その民=企業による改革では、行政の「無駄」を取り除く側面がさかんに強調されているが、都市機構の関わる土地に関する分野での構造改革とは、開発に際して企業の論理を優先し、住民の意見の排除を容易にすることに他ならないのである。だからこそ、永山駅前の雑木林や、諏訪、南野のマンション問題の様に、近隣住民の反対が起こるような開発計画が連発するのである。シリーズ「多摩のこれから」の第2段として、3回ほどにわけてこうした事態の背景について書きたい。

多摩ニュータウンの開発においてほぼ常に中心的な役割を果たしてきたのが、日本住宅公団(のちの住宅・都市整備公団、都市基盤公団)であった。公団は、構造改革の一つとしての特殊法人改革で、2004年に独立行政法人である都市再生機構へと改組された。都市機構は新規のニュータウン開発を取りやめ、そして新規開発を土地整備中心へと転換した。つまり、公共事業その他の「官」の無駄な開発への批判を受け、新規の住宅建築を止めたということである。そして区画整理業務を中心にし、その土地を売るまでで業務をストップし、家やビルは民間に建ててもらうというわけだ。もっとも、若葉台の巨大開発に見られる通り、機構になる前から計画されていたものに関しては、開発ストップはかからなかった。つくばニュータウンも同じである。

一方で、多摩ニュータウンに住んでいる人ならばよく知っていると思うが、ニュータウン地域には空き地のまま10数年以上も使用されずに取り残された、まさに無駄な空地がいくつも残っている。

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いずれも筆者撮影。  05年2月

ニュータウン計画の早い時期に需要を見込んで開発された土地の多くに買い手がつかなかったわけである。規制緩和によって、都市機構はこうした土地を簡単に売り払えるようになった。結局、マンション問題は開発の見込みの甘さのツケを、都市機構ではなく近隣住民が負う構図となっている。開発地の売れ残りは「官の無駄」と言えなくもないが、公共的見地から開発したはずの土地を「無駄」にして、企業がそれを安く買い叩き、結局は近隣住民が泣きを見るわけだ。

財政が危機的状況にあることは確かである。しかしながら、こうしたかつての土地開発は、経済的なツケだけをもたらすわけではない。都市の構造や市民の生活全般にかかわる問題も引き起こすのである。ニュータウン開発は公共的見地から行なわれたのであり、その結果生まれた(切り開かれて整備された)土地を、目先の利益を優先するために安易に企業に売り払うことは、公共の福祉を害する可能性があるわけだ。土地とは公共的な性格をもつため、利用方法や市場での取引のルールをより慎重に考える必要がある。そこで次回、「土地の公共性」についてもう少し詳しく考えて見たい。

シリーズ 多摩のこれから
その1
その2
その3 土地の公共性
その4 ニュータウン計画と現状
その5 市長選のあとに来るもの
その6 「声なき声」をひろえるか?

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